上野動物園のモノレールが令和元年11月1日から運行休止することになりました。
そこで、今回は上野動物園モノレールに乗ってきたので、レポートしたいと思います。
また、モノレール40形が引退するにあたってイベントも開催されるので、ご紹介します。
上野動物園モノレールについて
上野動物園モノレールの正式名称は「上野懸垂線」。
実は日本で最初に開業したモノレールなんです。
新しい都市交通機関として実験的に建設され、1957年(昭和32年)12月17日に開業しました。
このモノレールは、動物園のアトラクションではなく、東京都交通局が運営するれっきとした交通機関なのです。
- 運行区間
出典:上野動物園
上野動物園は「動物園通り」をはさんで東園と西園に分かれています。
東園と西園それぞれにモノレールの駅が置かれていて、上野動物園モノレールは「東園駅」~「西園駅」までの約0.3㎞を往復しています。
所要時間は1分半ぐらいです。
動物園通りには「いそっぷ橋」という橋が架かっていて、この橋を渡れば歩いて移動することも可能です。
ただ、意外と距離があり、橋の前後の道が坂になっているので、荷物が多かったり、小さいお子さんと一緒の方にはモノレールが便利です。
モノレールはいそっぷ橋とほぼ平行に走っています。
東園にはパンダ・コンドル・トラ・ゴリラ・ゾウ・アシカ・クマ・サルなど、西園にはペンギン・カンガルー・カバ・サイ・キリン・シマウマ・フラミンゴ・ハシビロコウなどがいます。
- 運行時間
9:40~16:30まで8分~15分間隔で運転しています。
東園駅発は16:23が最終運行、西園駅発は16:30が最終となっています。
- 運賃
大人150円(中学生以上)
小児80円(2歳以上)
上野動物園モノレールが運休
令和元年11月1日から運行休止が決まりましたが、その理由は「経年劣化」。
現在運行している40形車両は4代目の車両で、平成13年5月から運行しています。
平成30年は一日平均3,700人の乗客を乗せて走ってきた車両も今年で17年目。
経年劣化が顕著に進んでいるため、引退する運びとなったそうです。
2代目 M形:昭和42年1月1日~昭和59年8月31日
3代目 30形:昭和60年4月2日~平成11年12月18日
4代目 40形:平成13年5月31日~平成31年10月31日
休止中はどうなるの?
モノレール休止中は電気自動車などの車両が東園と西園を無料で運行するそうです。
今後、モノレールは再開するの?
車両は国内で唯一の特殊な車両で、製造に3年もかかるそうです。
また、電気設備なども大規模な更新が必要とのこと。
今後、モノレールの車両を新しく製造するのか、それとも廃止してそれに代わる他の乗り物を運行させるのかは、まだ決まっていません。
都民などの声も聞きながら検討していくそうです。
今までも、何度も廃止の動きはあったようですが、利用者による存続を求める声もあり、なんとか存続してきました。
果たして今回はどうなるのでしょうか・・・
上野動物園モノレール40形車両引退イベント開催!!
上野動物園モノレール40形車両が引退するにあたって、イベントが開催されます。
40形車両ありがとうキャンペーン
- 日時
10月12日(土)~10月31日(木)9:30~16:30
- 場所
上野動物園モノレール東園駅
- 実施内容
①ありがとうメッセージ募集
②ありがとう40形のモノレールモックアップ設置
③上野動物園モノレール車両窓装飾
40形車両ありがとうイベント
- 日時
10月26日(土)9:30~16:30 ※雨天実施(荒天中止)
- 場所
上野動物園モノレール西園駅
- 実施内容
①ありがとうメッセージボード作成・モノレール缶バッジワークショップ
②モノレールグッズ販売
40形車両ラストランイベント
- 日時
10月31日(木)16:30~16:50
- 場所
上野動物園モノレール西園駅、東園駅
- 実施内容
ラストランイベント列車への乗車、写真撮影会
※抽選で50名様
ご乗車記念プレゼント
- 日時
10月26日(土)、31日(木)
- 実施内容
上野動物園モノレールに乗車した人に、オリジナルノベルティプレゼント
※詳しくは東京都交通局ホームページをご確認ください。
【2019/10/31追記】
ラストランイベントを見に行ってきました。
ラストランを見送るために多くの人や取材陣が集まっていました。
西園から発車する最後の上野動物園モノレール40形を撮影したのでよかったら見てみてください。
上野動物園モノレールに乗ってみました
今回は「東園駅」から乗車することにしました。
入り口近くには記念スタンプが押せる台や「モックアップ」が設置されていました。
今月いっぱいで運休ということや、この日は日曜日だったこともあって、駅の外まで行列ができています。
モノレールはお子さん連れの方や高齢者などには便利ですが、土日・祝日はかなりの行列ができているため、並ぶより歩いた方が早いんですよね・・・
でも、もしかしたら上野動物園モノレールに乗れるのはこれが最後かもしれません!
少なくとも40形は引退してしまうので、何としてでも乗らなくては!
※「西園駅」からの方が比較的空いているようなので、モノレールに乗ることが目的の方は「西園駅」から乗車する方が良いかもしれません。
さっそく、列に並ぶことにしました。
16時過ぎに並び始めたのですが、少しすると係の方が列を締め切りました。ギリギリセーフでした(´-ω-`)
結局、私は東園駅からの最終運行のモノレールに乗ることになりました。
切符を買います。
モノレール乗り場の少し前に券売機が2台設置されています。
行列ができている時は、列に並んでいる途中で切符を買うことになります。
都営交通ですが、SuicaやPASMOは使えず、現金のみとなっています。
車内は狭くなっているため、折りたためないベビーカーや三輪車を乗せることはできません。
ベビーカーは折りたためばOKです。
モノレール40形は2両編成ですが、1度で62人を収容できるので、列は一気に進みます。
並び始めたときは、どれぐらい並ばなきゃいけないんだろと少し心配でしたが、思ったより早く「乗り場」に移動できました。
乗り場には椅子が置かれていて、乗車する人ほとんどが座れるぐらいのスペースがありました。
少し待っていると、西園駅からの乗客を乗せたモノレールが到着しました!
カラフルな車体!動物の絵がデザインされています。
西園駅からの乗客が降りるのを待ったら、2ヶ所のドアから乗車します。並び始めてから約20分で乗車することができました。
座席もカラフル!
車両の1番前と1番後ろは縦に並べられた座席が数席、中央には長い座席が背中合わせで窓に平行に並べられていて、すべての席から外の景色を見ることができます。
出発!!
高い位置から動物園内を観ることができます。
ただ乗車時間は約1分半なので、本当にあっという間!そこまで景色を楽しむ時間はありませんでした(;´・ω・)
でも、乗れただけで良い思い出になりました(*’▽’)
まとめ
昭和32年12月に開業した日本で最初のモノレールが11月1日から運休となります。
今後モノレールが再開するのか、それとも廃止して他の乗り物に代わるのかはまだわかりません。
ただ、40形は10月31日で引退となるので、最後に思い出として乗ってみてはいかがでしょうか。
イベントも行われるのでぜひ参加してみてください♪
【2024/3/1追記】
2023年7月、東京都交通局は運行休止中の上野懸垂線(上野動物園モノレール)を2024年7月までに廃止することを発表しました。場合によっては、時期を繰り上げて廃止する可能性もあるとのことです。
【参考文献】
東京都交通局(最終閲覧日2019/10/7)https://www.kotsu.metro.tokyo.jp/pickup_information/news/others/2019/otr_p_201909258766_h.html
上野動物園(最終閲覧日2019/10/7)https://www.tokyo-zoo.net/zoo/ueno/