東京・上野恩賜公園の不忍池の魅力を徹底解説!

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東京都台東区に位置する不忍池(しのばずのいけ)は、上野恩賜公園内の南西部に広がる天然池で、自然と歴史が融合した美しい場所です。池全体が三つのエリアに分かれ、それぞれが異なる魅力を持っています。ここでは、不忍池の魅力を詳しくご紹介します。

不忍池の歴史


不忍池は上野台地と本郷台地の間に位置する、周囲約2kmの天然の池です。
不忍池はかつては東京湾の入江でしたが、平安時代ごろ入江が後退して取り残され、池となったとされています。現在、不忍池には藍染川が流入し、忍川が流出しています。

寛永2(1625)年、上野に東叡山寛永寺(とうえいざんかんえいじ)が創建された際、寺の山号を比叡山にならって東叡山としたことにちなみ、この不忍池を琵琶湖に見立てて、 竹生島(ちくぶじま)を模した中島を築き、弁財天を祀り、弁天堂を創設しました。
寛永寺が建立されたことで不忍池は江戸の名所となり、江戸の人々にとって憩いの場となりました。
明治・大正時代には池畔で自転車競走会や大競馬会、博覧会などが開催され、多くの人で賑わいました。
現在は、自然と歴史が融合した都市のオアシスとして、多くの人々に親しまれています。四季折々に変わる風景や、多様な動植物が生息するエリアとして、自然愛好者や観光客にとって魅力的なスポットです。

不忍池の命名の由来

不忍池の命名の由来は諸説あります。
上野が忍ヶ岡(しのぶがおか)と呼ばれていたのに対して、ここを「不忍池」と命名したとする説が、現在最も有力とされています。
他には、この辺りには道の境もわからないほど茅が生い茂っていたのに、池だけがはっきり見えたため、「忍ぶことができない」という意味で名付けられたという説や、篠(竹の一種)が生い茂って輪のようであったことから「篠輪津」という意味で名付けられた説などがあります。

不忍池の構成

不忍池は、ボート池、蓮池、鵜の池の三つに堤で分かれています。

ボート池

ボート池では、オール式ボート、ペダル式ボート、スワンボートの3種類のボートをレンタルすることができます。レンタルボートに乗って池を周遊でき、家族連れやカップルに人気です。水上からは周囲の自然を楽しむことができ、リラックスした時間を過ごせます。

ボート池

蓮池

「蓮池」は一面に蓮が植えられていて、7月から8月には蓮の花が一面に咲き誇り、見事な景色を作り出します。この光景は写真愛好家にとっても絶好の撮影スポットです。

蓮池

鵜の池

「鵜の池」は上野動物園の西園内にあり、その名の通り、カワウが繁殖しています。また、岸辺などを活用して、ツル、ペリカンなどの鳥類が展示されています。冬季には、カモ類やカモメ類が多数飛来し、バードウォッチングを楽しむことができます。

鵜の池

不忍池の生き物

不忍池ではさまざまな生き物を見ることができます。

まず、渡り鳥や留鳥を合わせて数十種類の鳥類を見ることができます。

不忍池の鳥類
カワウ、オナガガモ、カルガモ、ハシビロガモ、マガモ、ヒドリガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、アオサギ、ダイサギ、コサギ、カワセミ、ユリカモメ、セグロカモメウミネコ 、オオバン、カイツブリ など

カワウ

コサギ

ユリカモメとウミネコ

また、さまざまな水生生物も見ることができます。
在来の水生動物にはコイやフナ、モツゴ、ドジョウ、ヌマエビ、テナガエビなどが確認されているそうです。
ただ、ティラピア、ブラックバス、コクチバス、ブルーギル、ミシシッピアカミミガメ、カミツキガメなど外来種も多く確認されていて、在来種のすみかが奪われることが懸念されています

コイ

ミシシッピアカミミガメ

カミツキガメ

不忍池では外来種の問題のほかに、水質汚染の問題もあります。不忍池では富栄養化と、それにともなうアオコの発生などを主な原因として、水質悪化が顕著になっているそうです。
水質汚染改善のためにボート池に浄化装置が設置されました。

また、ボランティアによってビオトープ浮島〜小さな生き物のすみか〜が設置してあります。

季節ごとの不忍池の楽しみ方


上野公園は江戸時代から桜の名所として知られ、春には毎年多くの花見客が訪れます。不忍池の周辺にも桜の木が植えられています。池の周囲にに設置されたベンチに座ってのんびり桜を鑑賞したり、レンタルボートに乗って池の上から桜を楽しむこともできます。


不忍池は蓮の名所としても知られています。蓮の花の見ごろは、7月中旬~8月中旬で、特に蓮池は一面、蓮の花が咲き誇り、涼しげな景色を楽しめます。朝早く訪れると、蓮の花が開く様子を観察できます。

上野恩賜公園・不忍池の蓮(ハス)の花の見頃やおすすめの時間帯

2024年5月2日

上野公園は秋の紅葉も美しく、例年11月下旬~12月上旬にかけてイチョウやモミジ、サクラ、ケヤキ、ユリノキなどが色づきます。池の周辺も赤や黄色の鮮やかな色彩に包まれ、静かな散策が楽しめる季節です。

冬の不忍池には渡り鳥が飛来し、バードウォッチングが楽しめます。カモやユリカモメ、サギ、バンなどたくさんの野鳥たちを観察することができます。池の周りを散歩しながら、自然の美しさを感じることができます。

不忍池のアクセス

所在地 〒110-0007 東京都台東区上野公園5-20
電話番号 03-3828-5644
アクセス 「上野駅」不忍口より徒歩約6分
マップ

不忍池は、上野駅から徒歩数分の距離にあります。公共交通機関を利用して簡単にアクセスすることができます。
また、不忍池の周辺には、上野動物園や東京国立博物館、国立科学博物館などの観光スポットがあります。池を散策した後は、これらの施設を訪れて文化や自然について学ぶこともおすすめです。

まとめ

不忍池は、四季折々の自然を楽しむことができる東京のオアシスです。歴史的背景と豊かな自然が融合したこの場所を、ぜひ訪れてみてください。訪れるたびに新しい発見と感動が待っています。